悲しい知らせだ。
チバさんの食道癌を知ってからも、どこかで回復するだろうと思っていた。またステージでバースデイの演奏が観れると思っていた。
映画のスラムダンクでヒライハルキのベースから始まった時は思わずオープニングなのに泣きそうになった。
ぼくとミッシェルは切っても切れない関係なんだ。高校生のころエレキギターを買ってバンドを組んだ。バイトして貯めた10万円でエピフォンジャパンのレスポール。マーシーが好きだったけどギブソンは買えなかった。
文化祭でコピーバンドをするために選んだのがミッシェルのゲットアップルーシー。ミッシェル、ブランキーといった日本のロックバンドだけでなく、ハイスタやモンパチやスネイルランプなどのコピーバンドもいた。
あとはグリーンディやオフスプリングやウィーザーなどの洋楽もいた。いい高校時代だった。
話をヒライハルキに戻そう。
ぼくがそうやってコピーバンドをやっているころ友人の渡辺豪がてるる…を組んで公民館で演奏していた。そのバンドのベースがヒライハルキなのだ。大きな声じゃ言えないがミシマくんもいた。あいみょんやスミカのベース。
その後てるる…は快進撃でメジャーデビュー。のタイミングでヒライハルキはてるる…を脱退。
てるる…はすごかったな。公民館から下北沢屋根裏のワンマン。できる限りのライブを見に行っていた。もう友達でもなくただのファン。
そんな近くにいたヒライハルキがミッシェルを解散したチバさんとバンドを組むことになったのだ。そこからはあっという間。
時系列を整理すると「ミッシェル好きな中学生」→「初めてのコピーバンドでゲットアップルーシ」→「友人がてるる…」→「てるる…の快進撃」→「ヒライハルキの脱退」→「バースデイ加入」
当時のてるる…を知っている人が少ないと思うが本当にすごかったのた。コウダくんのドラムとヒライハルキのベースは10代とは思えなかった。その上に渡辺豪のギターボーカル。３ピースとは思えないバンドサウンドだった。
当初てるる…は渡辺豪が主役のバンドであったがメジャーデビュー直前はヒライハルキのベースが凄みを増していた。
ヒライハルキがチバさんとバンドを組むことになった当初は天の上にいるチバユウスケとメジャーデビュー目前のヒライハルキだ。
ヒライハルキのベースは本当に好きだったのでまたバンド活動が観れるだけで嬉しいのに、チバさんだ。
ぼくにとってのチバさんは中学生からのヒーローだっただけでなく身近な存在を引き上げてくれたんだ。そんなチバユウスケが55歳という若さで死んでしまったことはとても悲しい。
イエモンの吉井さんや奥田民生さんなど多くのミュージシャンが追悼の意を示していた。
今週はミッシェルとロッソとバースデイの曲を無限に聞いていた。ありがとう。
この文章を最後にぼくはぼくの平凡な人生に戻ることになるけど、39歳のぼくにとって13歳から聞いている声だ。たまには思い出して青春時代に戻ろうと思う。
